【仙台】相続税申告を自分でやるのは無理?税理士に相談すべき理由

「相続税申告を自分でできるのでは?」と考える方は少なくありません。

書店には申告書の書き方や相続税の計算方法を解説した本も並んでおり、国税庁のホームページにも申告書の様式が公開されています。

一見すると「自分でもやれるかもしれない」と思えますが、実際にやってみると途中でつまずき、「やっぱり無理だった」と感じる方が多いのが実情です。

実際、私も仙台の税理士として相続に関わる中で、「自分で相続税申告を進めたけれど計算が複雑すぎて挫折した」という方からの相談を受けることも珍しくありません。

相続税申告は所得税の確定申告と異なり、計算過程や財産評価、特例の適用の判断が難しいのが特徴です。

本記事では、相続税申告を自分で行うのが難しい理由と、税理士に相談した場合のメリットをわかりやすく解説しています。

この記事の執筆者

ハイフィールド税理士法人 仙台事務所代表

東北税理士会 仙台北支部所属

税理士 高橋 祥太

これまで多数の相続税申告に携わってきた経験をもとに、お客様のお悩みに寄り添って対応いたします。

相続税についてお困りの方は、当事務所の無料相談をご利用ください。

目次

相続税申告を自分でやるのはなぜ無理なのか?

主に次の理由から相続税申告を自分でやるのは難しいと感じる方が多いです。

(1)複雑な財産評価が必要になる

相続税申告の最大のハードルは「財産評価」にあります。

現金や預金なら金額がはっきりしていますが、問題や土地や株式などです。

仙台のように不動産を持っている方が多い地域では特に難易度があがります。

・路線価方式と倍率方式どっちを使うの?

・不整形地や私道の持分の評価はどうやるの?

・アパート経営をしているときは借家権や賃貸割合による補正が必要?

このようなことを正確に行う必要があります。

評価を少し間違えただけで、税額が数百万円単位で変わることも珍しくありません。

路線価を使った土地の評価について詳しい内容は次の記事で解説しています。

(2)各種特例や控除の適用について判断が難しい

相続税には「知っているかどうか」で大きく税額が変わる特例があります。

・配偶者の税額軽減

・小規模宅地等の特例

・障害者控除や未成年者控除 など

ただし、どの特例も要件が細かく、適用できるかどうかの判断を自分で行うのは非常に難しいです。

例えば小規模宅地等の特例は「同居していたか」「持ち家があるか」といったことで適用の可否が変わります。

また、遺産の分け方によっても税額が変わることがあります。

もし、使える特例を申告で漏らしてしまったら本来支払わなくてもよかった相続税を余計に支払うことになってしまいます。

特例などについて、詳しくは以下の関連記事で解説しています。

(3)税務調査リスクが増える

相続税は税務署が注視している税目の1つです。

「土地の評価や特例に間違いがありそう」「名義預金が隠れていそう」などの疑いがあれば、税務調査に入られることもあります。

特に名義預金については税務調査で最も指摘されやすいので注意が必要です。

名義預金とは亡くなった方が他人名義で預金していた預金口座のことで、子どもなどの名義であったとしても実際の所有者が親ということであれば親の相続財産として計上しなければなりません。

相続税申告においては名義預金の計上漏れが非常に多く発生しています。

名義預金について詳しくは次の記事で解説しています。


もし、誤りが見つかれば追加で相続税を支払うだけででなく、加算税や延滞税までかかります。

「節約のために自分でやったつもりが、逆に高くついた・・・」という事態になりかねません。

実際に自分で申告する人は少数派

国税庁の統計では、相続税申告件数のうち8割以上は税理士が関与しています。

つまり、自分で相続税申告をする人は全体の1割~2割程度しかいないということになります。

参考:令和5年事務年度国税庁実績評価書

ちなみに所得税の確定申告における税理士の関与割合が約2割であることを踏まえるといかに、相続税申告における税理士の関与割合が多いかがわかります。

「みんな相続税申告は自分でやっているのかな?」と思うかもしれませんが、実際のところ大多数は専門家に任せています。

税理士費用より節税額が大きくなることも

相続税申告を自分でやる人が少ないのは分かったけど、「税理士に頼むと相当費用がかかるんでしょ?」と思う方もいるのではないでしょうか。

たしかに相続税申告の費用は数十万円、場合によっては数百万円かかることもあります。

ただし、ここでポイントなのは税理士費用以上に節税できる可能性があるということです。

・可能な範囲での土地の評価減

・各種特例や控除を逃さず適用

・相続税の負担を少なくする遺産分割案を提案

上記のようなことをしっかりと行ってくれる税理士に依頼すれば、税理士費用以上に相続税を節税でき、結果的に頼んだほうが得だったということもよくあります。

仙台で相続税の相談が増えている背景

仙台では、ここ数年で相続税の相談がどんどん増えています。

2015年の基礎控除引き下げで課税対象者が大幅に増えた

地価の上昇で土地の評価額が高くなっている

高齢化で相続件数そのものが増えている

といった要因が重なっているためです。

特に仙台では不動産を含む相続が多く、土地の評価や特例で悩む方が多いのが特徴です。

詳しくは次の関連記事で解説しています。

また、「自分でやってみたけれど途中で限界を感じて相談に来た」という方も年々増加しています。

期限が迫り、焦って依頼されるケースも少なくありません。

無理だと感じたら早めに相談を

相続税申告は「やろうと思えばできるかも?」と感じるかもしれませんが、実際にやってみるとかなり難しい手続きです。

・財産評価が複雑

・特例の判断が難しい

・税務調査のリスクを抱える

こうした理由から、自分で最後まで行う方は少数派です。

実際に8割以上の方は税理士に依頼しています。

仙台でも相続税の相談は増えており、特に土地の評価が絡むケースでは専門家の力が欠かせません。

税理士に依頼することで、

・節税のチャンスを逃さない

・誤りによるリスクを防げる

・手間を大幅に減らせる

といったメリットが得られます。

「相続税申告を自分でやるのは無理かも」と感じたら、できるだけ早めにご相談ください。

この記事の執筆者

東北税理士会 仙台北支部所属
ハイフィールド税理士法人仙台事務所代表
税理士 高橋 祥太

大学在学中に相続税に強い税理士になることを決意。
その後8年をかけて税理士試験に官報合格。
これまで数多くの相続税申告に携わりました。
お客様に依頼して良かったと思われるように日々、研鑽に励んでいます。

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